本当に結婚して大丈夫?結婚した人・しなかった人の資産と幸せ

結婚した人としなかった人の資産と幸せを比べる記事のアイキャッチ

結婚するべきか、せざるべきか。婚活のスタート地点で悩みますよね。

人の数だけ人生があるので、どちらがいいとは言えません。でも、統計を見てみると、ちょっと未来が見えてくるかもしれません。この記事では、結婚した人としなかった人で、資産や幸せの感じ方がどう違うのかを、国の機関の調査データから見ていきます。

結婚するべきか、せざるべきか

未婚率の上昇が止まりません。

未婚率の推移を示すグラフ

もはや当たり前すぎて、あえて書くほどでもないのですが、未婚率がどんどん上がっています。

自分の身の回りに独身の人が多いと、自分も結婚するべきなのか、それとも独身を貫いたほうがいいのか、迷ってしまうと思います。

かつては多くの人が結婚を選んでいましたし、結婚するのが当然の社会でした。そのころには、こんな悩みはなかったのです。いまは、結婚するかどうかを自分で決めないといけない時代になりました。

私も結婚相談所の仕事をしていて、「婚活に苦労する」というお悩みと同じくらい、「結婚するべきかどうか迷ってしまう」「結婚したいという意思が固まらない」というお悩みに向き合っています。

私自身もかつて、結婚したいという意思がはっきりしないまま婚活をして、痛い目に遭いました。

いったいどうして、結婚するべきかどうかを迷ってしまうのでしょうか。

最大の心配はお金ですよね…

結婚でいちばん心配なのは、やっぱりお金じゃないですか?

男同士の飲み会で、年収の話はちょっとすることがあるかと思います。「おまえ、今いくらくらいもらってんの?」みたいなノリですね。

でも、年収の話はできても、資産の話ってできなくないですか?

男同士の飲み会で、お金の話をするイメージ画像

独身のあいつは、いくらくらい持っているのか。結婚したあいつは、いくらくらい持っているのか。子育ての終わった上司はどうなっているのか。独身のまま定年を迎えそうなあの人は、どうなっているのか。

独身の人や結婚した人の資産が気になるイメージ画像

今回は、結婚にまつわる資産の状況と幸せについて見ていきましょう!

データの出典は、金融経済教育推進機構の「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」です。

単身世帯と二人以上世帯を比較する

みんな案外貯めてない?

そもそも、みんなそんなに資産を持っているのでしょうか? 実は、あまり持っていなかったりします…。

金融資産を持っていると答えた人の割合を、単身世帯と二人以上世帯で年代別に比べたグラフ

このグラフは、「金融資産を持っていますか?」と尋ねたとき、持っていると答えた人の割合です。

金融資産とは、預貯金、金銭信託、積立型保険商品、個人年金保険、債券、株式、投資信託、財形貯蓄などのこと。預貯金については、「日常的に使う部分」は含みません。

資料は、「単身世帯」と「二人以上世帯」に大きく分けて集計されています。

単身世帯のイメージ
  • ひとり暮らしの若者
  • 独身を選んだ人
  • パートナーに先立たれた高齢者
二人以上世帯のイメージ
  • 夫婦
  • シングルファーザー/シングルマザー
  • 親と同居している成人

少々乱暴ですが、独身の人が単身世帯、結婚して夫婦になっている人が二人以上世帯と考えて、ほぼ近いでしょう。

どの年代でも、単身世帯よりは二人以上世帯のほうが、資産を持っている割合が高いですね。ひとりならその日暮らしでもいいけれど、家族がいると、やっぱり蓄えがいるということでしょう。

それでも、まったく資産がない世帯が2〜3割くらいあります。

貯めている人はどのくらい?

では、気になる資産額です。資産を持っている人は、どのくらい持っているのでしょうか。世代ごとの中央値を見てみましょう。

金融資産を持っている世帯の資産額の中央値を、単身世帯と二人以上世帯で年代別に比べたグラフ

どの世代も、二人以上世帯のほうが資産が多い。やっぱり結婚する人は収入がいいのかな…と思いましたか?

いや、これは世帯の合計額なんです。夫婦二人だとしたら、2で割って1人あたりにしないと、単身世帯とは比べられません。

二人以上世帯を半額にしてみると、こんな感じです。

二人以上世帯の資産額を半分にして、単身世帯と1人あたりで比べたグラフ

60代だと、400万円近い差になっていますね。結婚している人のほうが、1人あたりの資産は少ない!

子育てペナルティと教育費

有名な東京大学の研究があります。

企業内の昇進システムが生む「子育てペナルティ」(東京大学)

東京大学の研究による、子どもが生まれたあとの女性の賃金の変化を示すグラフ

この研究によると、子どもが生まれたあと、女性の賃金は10年間で46%減るとのこと。

給料による所得が半分になるのは、資産を作るうえでめちゃくちゃマイナスです! さらに、教育費もかかります…。

子どもの教育費の負担を示す図

その結果、単身世帯と二人以上世帯では、こんな差がつきます。

単身世帯と二人以上世帯の1人あたりの資産額の差を示すグラフ

資産ゼロの人と格差問題

子育てペナルティと教育費を見ると、こんなイメージになります…。

子育てペナルティと教育費で、二人以上世帯の資産が少なくなるイメージの図

ただし、このイメージは必ずしも正しくありません! 資産ゼロの人も入れてグラフを作ると、こうなります。

資産ゼロの世帯も含めた、単身世帯と二人以上世帯の資産額の中央値のグラフ

単身の人は資産ゼロが多いので、結局、中央値はそれほど変わらなくなるのです。二人以上世帯より、単身世帯のほうが格差が大きいようです。

60代の資産額の分布を、単身世帯と二人以上世帯で比べたグラフ

60代の資産額を見ると、単身の人は資産ゼロも多いけれど、2000万円以上の人も多い。一方、二人以上世帯にも同じような傾向はあるものの、その差は単身世帯よりも小さいようです。

いずれにしても、資産額の格差はすごく大きいようですね。

結局こうなる… 資産と幸せの感じ方

どっちにしても心配な老後

よく、老後が心配だから結婚したい、という人がいますが…。

「老後が心配ですか?」という質問の結果が、このグラフです。

老後の生活が心配だと答えた人の割合を、単身世帯と二人以上世帯で比べたグラフ

単身世帯だろうが二人以上世帯だろうが、老後は同じように心配しているのです!

結婚して子どもがいたら、老後の心配が少しはマシになる、なんていうのは幻想です! 結局、結婚したかどうかに関係なく、老後は心配なんです。

結婚したかどうかに関係なく老後は心配であることを示す図

資産はないけど経済的に豊かなふたり

では、二人以上世帯の人は、経済的に困っていると考えているのでしょうか?

実は、そんなことはなさそうなのです。

経済的な豊かさを感じている人の割合を、単身世帯と二人以上世帯で年代別に比べたグラフ

先ほど見たとおり、1人あたりの資産額は、単身世帯でも二人以上世帯でも大きくは違いません。むしろ、資産を持っている人に限れば、単身世帯のほうが資産額は大きいです。

それなのに、どの年代を見ても、二人以上世帯のほうが「経済的な豊かさ」を感じているのです。

資産が少ない二人以上世帯のほうが、経済的な豊かさを感じている。二人以上の暮らしだと、生活費を抑えられて効率的なのかもしれません。それに日本の場合、持ち家の資産としての評価額が低くなりがちなのも、結果に影響していそうです。

資産はないけど心が豊かなふたり

経済的な豊かさだけではありません。二人以上世帯では、資産は少なくても「心の豊かさ」も感じています。

心の豊かさを感じている人の割合を、単身世帯と二人以上世帯で年代別に比べたグラフ

特に現役世代のあいだは、二人以上世帯のほうが心の豊かさを感じやすいようです。夫婦でいることや、子どもがいることが大きそうですね。

人生最終盤の心の豊かさ

でも、さっきのグラフをよく見てみると…?

心の豊かさを感じている人の割合のグラフで、70代の部分を示したもの

70代になると、心の豊かさを感じている人の割合は、ほとんど変わらないのです!

人生の最終盤にさしかかる70代。この年代になると、単身世帯でも二人以上世帯でも、心の豊かさを感じる人の差はほとんどなくなります。

子どもも家を出て独り立ちし、仕事も引退したあとは、家族のあり方は幸せにほとんど影響しないようです。

なんとなく、孫とかいたほうが幸せそうな気がしますが、そうでもないのかもしれません。

結婚してもしなくても、最後は結局幸せになれると思えば、ちょっと気が楽ですね。ただ、人生トータルで見ると、結婚したほうが心の豊かさは上になりそうです。

まとめ

統計から見えてくるのは、結婚したらだいたいこんな感じ、という姿です。

  • 結婚すると、1人あたりの資産額は単身者より少なくなる。子育てペナルティによる給与の減少と、教育費の負担が大きそう
  • 1人あたりの資産額は少なくても、二人以上世帯は経済的な豊かさを感じやすい。食費や家賃などが効率的になりやすい。家を買うので、体感の豊かさと数字の資産額がずれやすい
  • 結婚してもしなくても、老後が心配なのは変わらない
  • とくに20代から50代の現役世代で、二人以上世帯は心の豊かさを感じやすい。夫婦でいることや、子どもがいることが影響していそう
  • 結婚してもしなくても、人生最終盤の心の豊かさは変わらない
  • 人生トータルで見ると、結婚したほうが心の豊かさは上がりそう

なので、あの有名なキャッチコピーも、統計に照らせば本当はこうなのです。

有名なキャッチコピーを、統計に照らして言い換えた画像

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