独身の老後のお金が不安な男性へ|貯金だけでは消えない不安の正体

タブレットで株価のチャートを確かめる男性の手元

年々高まる投資圧! 新NISAが始まってから、投資はずいぶん身近になりました。あなたも、毎月コツコツ積み立てているのではないでしょうか?

でも、貯金や投資の額が増えても、老後の不安がなかなか消えない。そんな感覚はありませんか?

この記事では、岡山県倉敷市の結婚相談所・俺婚の代表仲人として、お金の不安の正体と、結婚という「もうひとつの安心」について考えます。少しだけ大きな話になりますが、お付き合いください。

結婚相談所の会員さん、8割以上が投資をしていた

この間、ちょっと気になって調べてみたんです。俺婚の会員さんのうち、NISAなどで何かしらの投資をしている人はどれくらいいるんだろう、と。

結果は、80%を超える方が、何らかの形で投資をしていました(俺婚調べ、2026年9月)。

正直、予想以上の数字でした。結婚相談所に来られる方は、それだけ自分の将来を真剣に考えて動いている、ということなんだと思います。結婚も、お金も、ちゃんと準備したい。その気持ちは本当に素晴らしいことです。

この調査のことは、動画でもお話ししています。

ただ、この数字を見ながら、私はもうひとつ別のことも考えていました。

不安をたどると、だいたいお金に行き着く

老後・物価・職場の悩みも、根っこはお金

将来、年金はちゃんともらえるんだろうか。がんばって働いても、給料から引かれるものが多くて手取りが増えない。そのうえ物価はどんどん上がっていく。気苦労が絶えないですよね。

老後の心配は、「働けなくなったら収入がなくなって、食べるものにも困るんじゃないか」という不安です。物価の心配は、「明日は今日より生活の質が下がるんじゃないか」という不安です。

職場の人間関係だって、実はお金の悩みです。合わない職場なら、環境を変えるのもひとつの手ですよね。それでも「収入が途絶えたらどうしよう」と思うと、なかなか動けません。

こうして並べてみると、ほとんどの心配事が、お金にひもづいて見えるんです。だから、お金を貯めたい、増やしたい、NISAにどんどん入れたい。そう考えるのは、ある意味で自然なことです。

不安の正体は「頼れる先がない」心細さ

でも、不安の正体は、本当にお金なんでしょうか?

不安は「お金」という形で表に出てきます。でも、その根っこにあるのは、「いざというときに頼れる先がない」という心細さなんじゃないかと思うんです。そして、その心細さを埋めるために、私たちはお金に頼っている。

お金に頼ること自体を否定するつもりは、まったくありません。ただ、安心のすべてをお金だけに預けてしまう状態は、私はとても心配です。

婚活の現場でも広がる「お金で安心したい」

女性が男性に収入を求めるのは昔から

昔から、女性が男性に「収入の多い人がいい」と望むことはありました。というか、それが普通です。共働きが当たり前になった今でも、それは変わりません。

女性は出産となると、どうしても仕事を中断せざるを得ません。収入が多ければ心配事が減るし、安心できるし、選択肢も増える。その気持ちはよくわかります。

いまは男性も女性に収入を求める

ところが最近は、男性も女性に収入を求めるようになってきました。

これはデータにも表れています。国立社会保障・人口問題研究所の「第16回出生動向基本調査」(2021年)によると、18〜34歳の未婚男性がパートナーに望む生き方で一番多かったのは、「結婚して子どもを持ち、仕事も続ける(両立コース)」で39.4%でした。専業主婦になってほしいという男性は6.8%で、もう1割に満たない少数派です。

第16回出生動向基本調査 結果の概要(国立社会保障・人口問題研究所)

倉敷の事務所やオンラインで会員さんと話していても、「共働きじゃないと困る」「できれば自分と同じくらい稼いでほしい」という声は本当によく聞きます。仕事も収入も同じように持ち、家事や育児も公平に分け合う。そういう結婚を理想とする方が増えているように感じます。

ふたりの収入を合わせて考える流れは、婚活は世帯年収で考える時代への記事でも書きました。結婚相談所で女性も年収を公開すべきかという話は、女性も年収公開すべき?という大激論の記事をどうぞ。

ここで私が思うのは、相手に収入を求めるのも、結局は「安心したい」という気持ちから来ているんだろうな、ということです。

お金だけの「一本足打法」はグラグラする

ひとり暮らしほど、安心がお金に偏りやすい

現実には、頼れる先がお金だけという一本足打法は、思った以上にグラグラします。

とくにひとり暮らしで、身近に頼れる人が少ない場合、安心の拠り所がどうしてもお金に偏りやすくなります。

親は年を重ねていく。いつかは自分ひとりになるかもしれない。「でも、お金はしっかり貯めてあるから大丈夫」と思いたい。その気持ちはよくわかります。

貯金が増えても、ゴールが先に逃げていく

でも、頼る先がお金だけだと、どれだけ貯金が増えても、不安は小さくならないと思うんです。

貯金が1,000万円あれば「3,000万円ないと不安」。2,000万円あれば「5,000万円ないと」。お金だけで安心しようとすると、ゴールがどんどん先に逃げていきます。

これが、お金“だけ”では不安は解消できないという証拠です。

じゃあ、どうすればいいのか。答えはシンプルです。安心の柱を増やせばいいんです。

結婚した人としなかった人で、資産や幸せがどう違うのかは、データで比べた記事があります。

関連記事本当に結婚して大丈夫?結婚した人・しなかった人の資産と幸せ

安心のもうひとつの柱は「小さなコミュニティ」

私は、小さなコミュニティに属して、そこで自分の役割を果たすことが、お金とは別の安心につながると考えています。

結婚して家族を持つという選択

その小さなコミュニティをつくる方法のひとつが、結婚して家族を持つことです。

家族の中では、お金を稼ぐことだけが役割ではありません。話を聞く、気にかける、一緒に悩む。そういう一つひとつが、そのまま誰かの安心になります。

地域の居場所や集まりに加わるという選択

もちろん、結婚だけが答えではありません。

今は、まちの中で人が集まれる場をつくっている方がたくさんいます。哲学カフェのような場や、地域の人がふらっと立ち寄れる居場所づくりなど、草の根の活動もあちこちで生まれています。そこに参加する、あるいは自分でつくってみる。これも立派なコミュニティです。

大事なのは、お金以外にも、自分の存在や価値を感じられる場所を持つことなんだと思います。

お金の格差は広がっても、つながりの格差は縮められる

ピケティが示した「格差は広がりやすい」という話

もう少しだけ、大きな話をさせてください。

経済学者のトマ・ピケティは『21世紀の資本』の中で、資本から得られる利益の伸びは、働いて得る収入の伸びを上回りやすい、と示しました。お金を持っている人のところに、さらにお金が集まりやすい。よほど大きな手を打たない限り、格差は広がりやすい、という考え方です。

実際、Forbesの推計では、イーロン・マスク氏の資産は2026年10月時点で約155兆円にのぼります。私たちの貯金とは、もう桁が数えられないくらい違いますよね。

お金には上限がありません。だから、差はどこまでも開いていきます。

1日24時間は、誰にとっても同じ

でも、時間は違います。

イーロン・マスク氏でも、ビル・ゲイツ氏でも、私たちでも、1日は24時間です。誰かと話せる時間、目を見て向き合える時間に、上限の差はありません。

お金の差は、自分の努力だけではなかなか縮められません。でも、目の前にいる人との関係は、自分の考え方と動き方次第で育てていけます。誰にも邪魔されないし、ほかの何かでは代わりがききません。

格差が広がっていく時代だからこそ、人とのつながりの力、誰かと一緒に生きる力の重みが、これからますます増していくんじゃないでしょうか。

だから今、あらためて結婚には意味がある

結婚は、ひとりとひとりが「これから一緒に生きていきます」と約束する、社会的な契約です。

この価値を手に入れるための努力は、正直、楽ではありません。婚活は大変です。それは毎日、会員さんのそばで見ているのでよくわかります。

それでも、結婚を望む人にとって、夫婦という一番小さなコミュニティをつくることは、お金だけに頼っている今の不安を和らげる、有力な選択肢のひとつだと私は思っています。

お金の準備と結婚の関係は、こちらの記事でも考えました。

関連記事27歳で結婚する人が多いのはなぜ?婚活で大切な「資産形成力」

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まとめ:NISAと同じくらい、一緒に将来を心配し合える人を

  • 老後や物価、職場の悩みも、たどっていくとお金に行き着く
  • でも不安の正体は、「いざというときに頼れる先がない」心細さ
  • お金だけの一本足打法では、貯金が増えても不安は消えない
  • 安心の柱を増やそう。そのひとつが、夫婦という一番小さなコミュニティ

NISAで将来に備えることも大切です。それと同じくらい、一緒に将来を心配し合える人を見つけることにも、目を向けてもらえたらうれしいです。

あなたの安心の拠り所は、今いくつありますか? お金のほかに、もうひとつ思い浮かぶものはあるでしょうか。

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