薄毛は結婚できない?婚活データで本当の影響を検証
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「薄毛だから結婚できないかもしれない」。婚活中の男性から、そんな相談をよく受けます。
ですが実際にアンケートのデータを見ていくと、薄毛は恋愛や結婚で最も嫌われる要素ではありません。この記事では、皮膚科学会のガイドラインや複数の民間調査をもとに、薄毛が婚活で本当にどれくらい不利なのかを、感情ではなく数字で確認していきます。
結論:薄毛は「結婚できない理由」の主役ではない
先に結論からお伝えします。婚活・恋愛に関する複数のアンケート調査を見る限り、薄毛は「恋愛対象にならない理由」の中で最も嫌われる要素ではありません。低身長・肥満と並べたとき、薄毛が最下位になったという調査結果すらあります。
もちろん、薄毛がまったく不利にならないという話ではありません。ただし、対策への取り組み方次第で評価が変わりやすいという特徴があり、ほかのコンプレックス要素と比べても「巻き返しやすい」部類に入ります。ここから、根拠となる数字を具体的に見ていきます。
薄毛はヤバいという圧
私は岡山県倉敷市に住んでいますが、たまに東京に出かけると驚くことがあります。
それは、AGA治療の広告がめちゃくちゃ多いこと!
至る所に、広告・広告・広告です。電車の中も街の中も、AGA治療の広告だらけです。あたり一帯から、ハゲるなという圧を感じます。
なお、AGA治療は岡山でも問題なくできますから、ご安心を…。
薄毛はそもそも珍しくない
日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」には、日本人男性のAGA(男性型脱毛症)の割合について、次のように書かれています。
- 20代:約10%
- 30代:約20%
- 40代:約30%
- 50代〜:40%〜
出典:日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」。同ガイドラインが引用しているのは、板見智『日本人成人男性における毛髪(男性型脱毛)に関する意識調査』日本医事新報4209号、2004年。
30代なら5人に1人、40代なら3人に1人が、自分は薄毛だと感じている計算です。
婚活パーティーの会場に30代の男性が10人並んでいたら、2人は薄毛を自認している。そう考えると、決して珍しい悩みではないことがわかります。
ただし、この数字のもとになっているのは2004年の調査です。タイトルのとおり「意識調査」であり、医師の診断ではなく、本人の自己申告がベースになっています。最新の実態とはズレがある可能性がある、という前提で見ておいてください。
「薄毛は結婚できない」と思われがちだが、データは逆
薄毛・AGAの情報サイト「AGAケアWEB」が、2024年8月22日〜26日に、全国の20〜40代の未婚女性300名に行ったアンケート調査があります。「低身長・肥満・薄毛のうち、最も恋愛対象にならないのはどれか」という質問への回答は、次のとおりでした。
- 肥満:175名(約58%)
- 低身長:73名(約24%)
- 薄毛:52名(約17%)
出典:AGAケアWEB「ハゲは結婚できない?恋愛対象外?未婚女性300人にアンケート」2024年8月調査、有効回答300名。
「チビ・デブ・ハゲ」と並べて語られがちな3つの要素の中で、薄毛は最も気にされていない、という結果です。
しかもこの調査を行ったAGAケアWEBは、AGA治療の経験者が運営する薄毛の情報メディアで、記事の中にはクリニックへの申し込みリンクも多く載っています。調査を委託したリサーチ会社の記載はなく、公的な統計ではなく、一民間メディアによる独自調査という位置づけです。
つまり、「薄毛は深刻な問題です」と伝えたいはずの側の調査でも、薄毛は最下位という結果になっています。ポジショントークを差し引いても、なお残る数字と捉えていいのではないかと思います。
年代でここまで違う「恋愛対象になるか」
同じ調査には、「ハゲている男性は恋愛対象ですか」という質問もあります。全体では、対象が157名(約52%)、対象外が143名(約48%)と、ほぼ半々でした。
これを年代別に見ると、印象がかなり変わります。
| 年代 | 恋愛対象 | 対象外 |
|---|---|---|
| 20代未婚女性(100名) | 37% | 63% |
| 30代未婚女性(137名) | 62% | 38% |
| 40代未婚女性(63名) | 約56% | 約44% |
20代と30代では、評価がほぼ逆転しています。
ここは、婚活を考えるうえで大切なポイントです。
結婚相談所で活動する30代・40代の男性がお見合いをする相手は、多くの場合30代以降の女性です。20代女性の厳しい評価は事実として存在しますが、それは多くの男性にとって、そもそも主戦場ではありません。「一番厳しい年代の数字」を、自分の婚活全体の評価だと思い込んでしまうのは避けたいところです。
不利なデータも正直に:4割は「対象外」、5人に1人は交際を断った経験
都合のいい数字だけを並べても意味がないので、逆の調査結果も紹介します。株式会社デジタルアイデンティティが運営する「発毛剤ラボ」が、2019年9月12日〜13日に、全国の20〜40代の婚活経験のある女性400名に行ったインターネット調査です。
- 「薄毛の男性は恋愛対象・結婚対象になるか」→ 約4割(41.8%)が「ならない」
- 「相手が薄毛だという理由で交際やデートを断ったことがあるか」→ 18.3%が「ある」
出典:発毛剤ラボ調べ、2019年9月実施、婚活経験のある20〜40代女性400名対象。
約5人に1人が、実際に薄毛を理由に交際を断った経験がある、という数字です。
薄毛はまったく不利にならない、といい切るつもりはありません。身長・体重・年収・学歴と同じように、フサフサの人と比べれば多少の不利は生じます。ここは正直に受け止めておく必要があります。
ただし「対策すれば7割が評価を変える」というデータもある
この調査には続きがあります。「薄毛男性は結婚対象にならない」と答えた4割の人に、さらに質問を重ねた結果です。
まず、「薄毛対策をする男性をどう思うか」という質問には、54.5%が「好印象」と答えました。
さらに、「薄毛だった人が対策をして改善したら、結婚対象になるか」という質問には、次の回答がありました。
- 育毛:70.7%が「なる」
- 増毛:61.1%
- 植毛:53.9%
一度は「対象外」と答えた女性たちの約7割が、「改善すれば対象に戻る」と答えているわけです。
年齢や身長、学歴、これまでの職歴は基本的に動かせませんが、髪は対策次第で評価が動きます。しかも、「対策している」という事実そのものが好印象につながる。薄毛は、婚活のコンプレックスの中でも数少ない「巻き返せる」部類に入ると考えていいと思います。
なお、この調査は薄毛対策を促したい側の調査でもあるため、「育毛・増毛・植毛をすればいい」という結論に寄っています。育毛・増毛・植毛に加えて、対策をせずに「似合うハゲになる」という選択肢も、もちろんあります。
「隠す」は評価されない、向き合う姿勢が見られている
同じ調査には、もう一つ大切な数字があります。「改善したら結婚対象になるか」への回答は、育毛70.7%・増毛61.1%・植毛53.9%と、軒並み半数を超えています。それに対して、カツラだけは4.8%でした。さらに、「交際をしたくないと感じる薄毛のタイプ」の1位は「バーコード型」で、70.3%です。
改善は歓迎されるが、隠すのは歓迎されない。ここまで数字がはっきり分かれているのは珍しいことです。
この差から見えてくるのは、女性が見ているのは髪の量そのものではなく、「自分の状態にどう向き合っているか」という姿勢だということです。長く伸ばして横から持ってくる、分厚い前髪でごまかす、写真を加工する。どれも、「向き合っていない」というメッセージとして伝わってしまいます。
俺婚の会員さんにも、AGA治療を受けている方がいます。お見合いの場で「AGA治療をしています」とわざわざ話すことはありませんし、その必要もありません。それでも、自分の状態と向き合い、前向きに取り組んでいる姿勢は、自然と伝わるものだと感じています。
薄毛より先に見るべきもの
最初のデータに戻ります。「最も恋愛対象にならないのはどれか」という質問の回答は、肥満58%、低身長24%、薄毛17%でした。
薄毛を気にして対策に取り組み始めるのはよいことですが、そのあいだ、58%を占める体型のほうは後回しになっていないでしょうか。
体型は、髪よりも短い期間で、しかも自分でコントロールできる余地が大きい要素です。生活のリズムを整える、姿勢を直す、体に合ったサイズの服に替える。それだけでも、写真や対面の印象はかなり変わります。
無理な方法をすすめるつもりはありませんが、数字の上で効果が出やすいところから手をつけるのは、ごく自然な考え方です。薄毛の17%で立ち止まって、肥満の58%を素通りしているとしたら、優先順位が逆になっている可能性があります。
婚活で一番もったいないのは、髪ではなく時間
婚活には、可逆なものと不可逆なものがあります。
- 可逆:髪、体型、服装、話し方、写真
- 不可逆:年齢
薄毛は、時間とお金をかければ動かせる側です。年齢だけは、絶対に動かせません。それにもかかわらず、可逆なものを理由にして、不可逆な時間を消費してしまう人は少なくありません。
「髪をなんとかしてから婚活を始めよう」「もう少し改善してからお見合い写真を撮ろう」という気持ちは、よくわかります。
ただ、待っているあいだも年齢は進みます。それに、ここまで見てきたとおり、薄毛は最も嫌われる要素ではなく、対策している姿勢そのものが好印象につながり、改善すれば7割が評価を変えると答えています。立ち止まる理由としては、正直なところ弱いといわざるを得ません。
対策は、婚活と並行して始めればいいというのが私の考えです。治療も、体型づくりも、写真の撮り直しも、婚活と同時に進められます。むしろ活動しながらのほうが、他人の目が入るぶん、改善のスピードは上がるものです。
実際、俺婚の会員さんの中にも、「来月ほくろ取りをしてから始めます」「歯列矯正をしてから始めます」と相談される方がいます(※複数の事例をもとに再構成しています)。数日で終わるものは、終わってから始めてもかまいません。でも、歯列矯正のように年単位で時間がかかるものは、婚活と並行して進めていただくようお伝えしています。
婚活で本当に人を止めているのは、薄毛そのものではなく、「薄毛だから無理だ」という自己判断のほうです。
まとめ
薄毛は、婚活における「結婚できない理由」の主役ではありません。ここまでのデータを整理すると、次のようになります。
- 薄毛を自認する人は決して少なくない(30代で約2割、40代で約3割)
- 恋愛対象として最も嫌われるのは薄毛ではなく肥満で、薄毛は最下位という調査結果もある
- 一定の不利は事実としてあるが、対策への好印象や、改善による評価の巻き返しも大きい
- 隠すより、向き合う姿勢のほうが評価される
- 婚活で本当にもったいないのは、可逆な薄毛を理由に、不可逆な年齢という時間を消費すること


