PMS をご存知でしょうか?
PMSは月経前症候群のことで、一部の女性をひどく悩ませています。
と、同時に、男性もひどく悩ませています。
婚活中に、女性の振るまいが想定外過ぎて困ったことはありませんか?
実は、婚活で遭遇しやすいトラブルの背景にPMSがあるのかも…。
知識を得ておかないとあなたの婚活が危険!
それって PMS なんじゃない?
まずは私が大失敗した婚活体験談を聞いてください(個人情報に配慮し、一部フィクションです)
恐怖体験! 上手くいっていたはずの婚活が一変
今回は、上手くいってる相手だったはずなんです。
その女性と出会ったのは、私の大学の先輩女性が経営をしているカフェでした。
「ねぇ、岡くん。うちにいつも来てくれる女の子がいるんだけど」と女性を紹介してくれたんです。
私はマッチングアプリを使って婚活をしている最中でしたから、素直に嬉しい紹介です。
彼女はそのお店の常連さんで、初対面からものすごくオープンに話をしてくれる人でした。それに、美人だし、聡明な人だと一瞬で分かるステキな方です。
どうして私を気に入ってくれたのか分かりませんが、いきなり意気投合して、その場でLINEを交換しました。
驚いたのは彼女の提案です。
「来月東京に遊びに行くから、一緒に行きませんか?」なんてところまで、その場で話が進んでしまったんです。
とはいえ、知り合って間もなくて遠方に出かけるのはちょっとハードルが高いです。
お互いをよく知らない状態だと、長時間一緒にいるのは話が続かなくてお通夜になって大失敗というのはよくある話。
せっかくのご縁だから、ここは安全にいきたいところです。(なにしろ美人だった…)
「東京に遊びに行く前に、いっかいどこかで食事しましょう」と提案しました。
その日はそれで別れたんですが、お話し好きの女性らしく、それからは毎日LINE通話がかかってきました。
食事の約束は2週間後でしたが、それまで毎日1時間以上は通話していました。
めちゃくちゃ順調です。
−−これで食事を一回してからだったら、長時間一緒にいても楽しめそうだな〜
私はすっかり安心してディナーデートの日を迎えました。
その日彼女は仕事の帰り。
出張で会議に出席していて、帰り道で落ち合うことになっていました。
あんまり気合いが入りすぎない程度のレストランの予約もしてあるし、準備はバッチリです。
駅の改札近くで待っていると、彼女がやってきました。
ところが…、どうも口数が少ないんです。
昨日までLINE通話であんなに喋っていたのに、レストランへの移動中もまったく喋ってくれません。
−−仕事が大変だったから、疲れているのかな? と、できる限り気を遣ってみましたが、全く反応無し。
食事中もさっぱり会話が弾みません。それどころか、受け答えがいちいちツンツンしています。
なんだか、常にイヤミを言っているような言い回しなんです。
東京行きの話も振ってみたのですが、ますます彼女の機嫌は悪化。
「やっぱり東京に行くのはやめようか」なんて言い始めてしまいました。
もう、どうしたらいいか分からず、私は大混乱です。
なぜ? 昨日まであんなに楽しく通話していたのに!?
1時間くらい経って、「今日はもう帰るね!」と彼女は席を立ってしまいました。
これはただ事ではないと、なんとかギリギリタクシーを捕まえて彼女を押し込み、タクシー代を渡しました。
翌日もフォローの電話を入れてみたのですが、相変わらず機嫌は最悪で、もう関係はこれっきりにしようという話になりました。
彼女はなぜか最後は反省していて、「ごめんね…」と言っていましたが…。
私は、あまりの理不尽さに感情のやり場がなくなってしまったのでした。
マジで意味が分からんかった…。
先輩女性からの助言「それって PMS ?」
後日、カフェの先輩に事の顛末を報告すると、
「いやー、ひどい目に遭ったね。でも、それってあの子がPMSだったんじゃない? 結構シンドイ子なのかな〜」との返事。
「PMS?」
当時の私には全く知識がないのでした…。
だって学校で習ってないんだモン
ただの勉強不足なのだ
PMSを勉強するのにオススメの一冊がこちら。
PMS(月経前症候群) 正しい知識をもつために 武谷 雄二 (著)
この本は映画にも登場してます
映画「夜明けのすべて」
瀬尾まいこさんの小説が原作になっている映画「夜明けのすべて」が2024年2月9日に劇場公開されました。
この映画はPMSがテーマの一つで、PMSに苦しむ女性を上白石萌音さんが演じています。
PMSの基礎知識
PMS (月経前症候群)とは?
PMSは女性が生理の前に起こす不調なのだ
生理の前に不調を起こす女性は多いです。月経のある女性の7〜8割が、月経の3〜10日前に身体的な不調、精神的な不調、行動の異常などを自覚していると言われます。
この異常は不快ではあるものの、我慢できる程度のものであることがほとんどですが、日常生活に支障を来すようになって治療が必要な状態になると『月経前症候群 premenstrual syndrome ; PMS』と診断されます。
日常生活に支障を来す人は5〜20%とされています。
ポイントは、PMSの発症は生理の3〜10日前に起きるということです。
月経周期は義務教育範囲内なので知っている方も多いと思いますが、忘れている人は日本体育大学のページが分かりやすい図を載せていますので、参考にしてください。
月経周期とは|月経周期を考慮したコンディショニング法 (日本体育大学)
PMSが起きるのは、『黄体期』の期間です。
PMS を知らない男たち
PMS対策アプリのcare.meをサービス提供中の株式会社ヘルスアンドライツが男性のPMS認知度について調査を行っています。
現在パートナーがいる男性の30.9%、現在パートナーがおらず、過去にパートナーがいた男性の15.6%がPMSを「知っている」と回答しました。一方で、現在も過去もパートナーがいない男性のうちPMSを「知っている」と回答したのは、わずか6.9%でした。
【調査レポート】男性4,000名に対するPMSの意識調査 – 約2人に1人の男性がパートナーのPMSに悩んでいる – | 株式会社ヘルスアンドライツ
パートナーがいない男性の9割くらいがPMSを知らないのだ
つまり、PMSを知ってると、他の男と差が付くってこと!
PMS (月経前症候群)で起きる症状
【精神神経症状】
急な気分変調、緊張状態、イライラ、攻撃的、不安、倦怠感、無気力、パニック様状体、食欲の異常(過食)、眠気、集中力の低下 など
【身体症状】
便秘・下痢、頭痛・関節痛、足のむくみ、めまい、動悸 など
(一部抜粋引用:武谷雄二 著 PMS 月経前症候群 正しい知識をもつために)
たしかに、冒頭の話で出た彼女って、この症状だったのでは…? と思うよね
でも、女性ならだれもが発症するわけじゃないのだ。
PMS は隠された現代病
PMSは隠された現代病と言われています。
それはなぜなんでしょうか? 昔の女性にはPMSはなかったのでしょうか?
PMS が現代病である理由1 生理の回数
これ、女性が一生で経験する生理の回数です。
現代女性の月経は、なぜそんなに多いのか。原因として挙げられるのが、女性の体とライフスタイルの変化だ。昔に比べて初経年齢が早くなり、晩婚化によって出産年齢が遅くなり、少産少子化によって出産回数も減った。その結果、月経回数が著しく増えることになったわけだ。
ムダな月経は体に悪い!上手なコントロールが欠かせず 現代人ならではの事情が生んだ女性医療の新常識 日経BP総合研究所
さて、月経周期の黄体期でPMSが発症することは上述しました。
月経の回数だけ黄体期がやってくる、つまり、PMS発症の確率が上がることになります。かつてかつて生涯に50回しかなかった黄体期が、いまは450回!
なんと9倍もやってくるんです。
昔の女性はそもそも生理の回数が少なかったのだ!
PMS が現代病である理由2 女性の社会進出
現代の結婚の形式は、完全に男女共働きです。
結婚相談所での婚活でも、男性は働いている女性を好み、結婚後も働き続けることを望んでいます。
2022年のIBJ婚活白書によると、無職の女性(いわゆる家事手伝い)の結婚のしやすさは54.5%と全ての職種の中で最も低くなっています。
家の中で仕事をしている限りはある程度月経周期との折り合いも付けていられた女性が、外で仕事をするようになりました。家の外で勤めを持つことは、職場のルールに従う必要があり、対外的な責任も発生します。非常にストレスフルな環境に曝されるということです。職場でのストレスがPMSの発症を増進させ、PMSがますます使徒後をストレスフルなものにするという悪循環が生まれたのです。
日常生活での負担(仕事・家事・その他のストレスなど)とPMSの程度は関連があります。
男も女も現代社会のストレスは想像以上に厳しい!
【専門書より】
日常生活の負担とPMSの程度は関連しており、この点でPMSの症状の強さは外的環境に影響され、個体の生来の素因で必然的に発症する内因性の疾患とはいいがたい。日常生活の負荷と、個々の女性の固有の性格・経験・適正、周囲の理解・メンタル面の今日人生などの相互関係でPMSの発症は規定される。つまり、外的因子と内的因子とが相互に影響を及ぼし合うと考えられる。
(引用元:武谷雄二 著 PMS 月経前症候群 正しい知識をもつために)
PMS が現代病である理由3 QOLの飽くなき追求
レオナルド・ダ・ビンチや、モーツァルト、アインシュタインなど、歴史上の偉人とされる人が、いまでいう発達障害だったのではないかと聞いたことはありませんか?
引きこもりであったり、LGBTQであったあり、最近流行の脱毛・整形もそうですが、最近になって病名の付いた症状は多くあります。
現代社会においては、程度の差こそあれ多くの女性が経験する不快な状態をありのままに認めるのではなく、画一的に理想的な状態を仮想し、それに合致しない場合を病的と見なすような風潮が昂じているといえる。(中略)
『医療の進歩とそれを実践できる経済状態、医療従事者の啓発活動、医療のビジネス化などによって新たに提唱された疾患概念を、社会科学的に”医療化(medicalization)”とよんでいる。
(引用元:武谷雄二 著 PMS 月経前症候群 正しい知識をもつために)
現代になってはじめて、異常であると認識され、症状に名前が付いているわけですね。
婚活で更に悪化する PMS
PMS発症の原因にストレスがあるということは…
婚活を経験した方なら誰でもおわかりのことと思いますが、婚活は非常にストレスフルです。
初対面の人と毎週のように会い、自己紹介をして、お互いを探り探り知っていく…。誰かからの紹介ならまだしも、マッチングアプリなど相手の素性が分からない婚活の場合は、非常にストレスがかかります。
ましてや、比較的非力な女性のストレスは男性の比ではありません。
婚活をすることがPMS症状にとってマイナスに働いていることは想像に難くありません。
結婚相談所での婚活とPMS への対応法
性格の不一致? それPMSだったかも
離婚原因で「性格の不一致」ってよく聞くのだ。
婚活のことを考える前に、まず結婚生活について考えてみましょう。
夫婦にとって、PMSは非常に大きなハードルになります。
男性は、仕事を精一杯頑張って、家に帰ったらリラックスして過ごしたいと考えている人が多いと思います。結婚相談所で婚活をされる方も、そのような結婚生活を理想像にしている人が多いことでしょう。
しかし、そこにPMSの症状が立ちはだかります。
PMSで悩む妻が、家族に対して(主にパートナーである夫に対して)イライラしていたり、些細なことで怒ったり、まともに家事に手が付けられない事があります。
そんなときに、夫がPMSに対して無知でいると、ケンカが増え、関係が冷え込んでいくことになるでしょう。妻がイライラしている時期には、なるべく近づきたくないと思ってしまっても、男性を責めることはできません。
しかし、妻と距離を取ってしまうことが、妻から見れば見放されたように感じ、それがストレス原因となり、さらにPMS症状が悪化してしまうことがあります。
こうしてドンドン関係が悪化していき、最後には「性格の不一致」で別れてしまうのです。
パートナーには月経前の女性の言動に対し寛容に接し、家事、育児などを手助けすることをお願いしたい。パートナーの理解と協力でPMS/PMDDの症状は軽くなる。個々で特記しておきたいのは、パートナーはPMS/PMDDによる女性の症状を、あえてPMS/PMDDによるものと指摘しないことである。女性は分かっていてもそれを指摘されることを望んではいない。パートナーが症状に気づき、さりげなく女性をサポートすることが大切である。
(引用元:武谷雄二 著 PMS 月経前症候群 正しい知識をもつために)
大変だけど、男性がんばれ! PMSも彼女の一部だよ
お見合いの席で、PMS 疑いの女性に何が出来るか
ここからは婚活中にどのように振る舞うかについて考えていきましょう。
結婚相談所での婚活は、お見合い→仮交際→真剣交際→プロポーズとすすんでいきます。
各フェーズで、男性はPMS症状に対してどのように対応していくのがいいのでしょうか。
まず、お見合いの席です。
お見合いの段階では2人は完全に初対面で、まだ赤の他人という状態です。
PMSが原因ではないかと思われるお見合い中のトラブルは結構報告があります。
「遅れてきたのに、スミマセンのひとこともなかった」
「お見合いの席で女性に一言も喋って貰えなかった」
「席を立って会計をしている間にいなくなっていた」
PMSだけが原因とは言えませんが、疑い濃厚な事例だと思います。
まだ赤の他人という関係性の中で、この現象に遭遇すると、正直男性側からできる手立てがほとんどありません。
「今日は体調が良くなさそうですから、日を改めましょうか」と提案するくらいが限界ですが、お見合いは終了後に仮交際に進むかどうかの判断を迫られます。お見合いやり直しはなかなか実現しづらいのが現実です。
かくして、『お見合いでひどい目に遭った報告』がSNSにアップされることになります。
女性側から日程変更を提案して貰えると助かるんだけど…。
これも含めてご縁と思うしかないのだ…
我々仲人はお見合い後には必ずご報告を受けるのですが、結果を見て相手方相談所とお話しをすることもできます。
男性は「自分が悪かったから女性の態度がひどかったのだ」と考えがちなのですが、そうとばかりは限りませんので、ありのままをご相談頂けると仲人としても助かります。
交際中、 PMS に苦しむ彼女に何が出来るか
つぎに、交際期間中です。
この期間では、まだ女性のPMS症状のレベルが不明です。症状を持っている女性と、まったく発症しない女性がいます。PMSに対する知識が生きてくるのは、この段階です。
「なんだか様子がおかしいな」と思ったら、原因の一つとしてPMSを疑うようにしましょう。
なんでもかんでもPMSのせいにするのも違いますよ。しっかり問題を切り分けて対応していきましょう。
知識がなければ、どうしようもありません。PMSという症状があると知っているだけでも、かなりのアドバンテージになりますよ。
PMSには専門家のカウンセリングが有効な場合もあります。
kimochiというオンラインカウンセリングサービスもありますので、彼女に紹介してあげると、一緒に解決していく糸口になるかもしれません。
生理中のイライラが止まらない?原因と彼氏・旦那、ひどい時に抑える方法 | yururi
PMS 対策アプリ「ケアミー」を使う
2人の関係がしっかりできてきた真剣交際期間やプロポーズ後はPMSに対して2人で対策をしていくことができます。
care.meというカップル用のPMSアプリも開発されていますので、上手く使うようにしましょう。
結婚相談所の活用方
結局、PMS も含めて、2人のことを2人だけで解決するのは大変なんだよね
結婚相談所の仲人は婚活のサポーターなのだ
結婚相談所は2社共働で、おふたりのご縁を支えていく仕組みになっています。
当社俺婚の会員様と他の相談所の会員様とのご縁を、それぞれの担当者がサポートしていくんですね。結婚相談所での婚活は、4人5脚のチームプロジェクトというわけです。
結婚相談所の仕組みについては、別の記事も参考にしてください。
PMS への対応策 男性向け3選まとめ!
PMS への対策3選をまとめておきます。
【対応策1】
PMSについて勉強して知識を持っておく
知識がなければ、冒頭の私のエピソードのように、回避できるはずのトラブルも回避できなくなり、せっかくのご縁をムダにしてしまいます。
知らないこと、勉強不足は最大のリスクです。情報がいくらでもあるこの時代、学ぶことをサボらないようにしましょう!
こちらの本は簡単すぎず、難しすぎずちょうどいいバランスで専門家が書いてくださっています。この1冊でほぼOKのレベルだと思いますので、オススメです。
PMS(月経前症候群) 正しい知識をもつために 武谷 雄二 (著)
【対応策2】
女性の問題ではなく、2人の問題として対応する
PMSの症状が出ているのは女性ですが、症状が引き起こす問題は2人の問題です。2人一緒に生活の質(QOL)を上げていくにはどうしたらいいかを考えましょう。上手くいくかどうかは、『男性が自分事として考えられるか』にかかっています。
【対応策3】
ツールや第三者も活用する
今回紹介したcare.meのようなデジタルツールを活用したり、婚活中であれば結婚相談所の仲人に相談したりと、使える方法はドンドンつかっていきましょう。
婚活は2人の人生にとっては短い期間です。婚活期間はせいぜい1年、その後の人生は何十年です。
しかし、この期間は2人にとって最初の1年です。
スタートが失敗しては、関係が前に進みませんし、その後の生活にも悪影響が出てしまいます。
頼れるものに頼っていきましょう!
実際に結婚相談所で婚活をした場合、自分はどのくらい有利なのか、不利なのか、気になりますよね。
当社では、入会前に婚活の難易度がわかる『成婚難易度診断』をLINEのお友だち限定でご提供しております。
まずは、結婚相談所での活動の有利・不利を判断して、婚活戦略を考えましょう!